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代表 相澤 一郎

十勝は、北海道の中でも特に冬の寒さは厳しく、冬は気温‐30度、夏は35度以上と北海道の中でも寒暖差が大きく、ぶどう栽培には不適地とされており、とても厳しい環境です。この厳しい環境でぶどうを育てる事を私たちはとても楽しく挑んでいます。

あいざわ農園はぶどう栽培ではあまり聞いたことのない完全無農薬、無化学肥料で栽培しています。畑は農薬に侵されていないことを理由に山林を伐採、抜根しぶどう畑をゼロから造ってきました。山林だった場所がぶどう畑になり、そこで丹精込めて育てたぶどうがジュースやジャム、ワインになります。2015年からジュース、ジャムの自社製造販売、ワインの委託醸造販売を始めました。2019年に念願だったワイナリーを建設し自社醸造を開始できました。

そんなジュースやジャム、ワインは十勝らしさ満載の力強く優しい味です。是非一度ご賞味下さい。また、十勝の雄大な自然とあいざわ農園のぶどう畑の融合を見に来て下さい。

ご挨拶(相澤 一郎)


FARM MANAGER

農場長 相澤 龍也

私たちが子供の頃、ご年配の方が山ぶどうでぶどう酒やジュース・ジャムを造っていました。ジュースはもちろん、発酵はじめのぶどう酒は甘くアルコール度数も低く、私たちも少しご相伴させてもらえたものでした。そんな山ぶどうは農地や宅地拡大のため、雑木林や原野が拓かれることによって年々その姿が見られなくなってきました。このままでは無くなってしまうのではとの思いから、栽培することにしたのです。

芽室町で離農した農家さんの畑を購入して1998年、初めてぶどうを植え、あいざわ農園が始まり、2004年、それまでの畑が手狭となり、現農園の土地を取得し山林と原野を開墾して造りました。

山ぶどうには雄木と雌木が在り、受粉によって実ができるので、野生の山ぶどうは人と同じように、姿も性格も一本一本全て違うことになります。農薬を使わず、有機栽培で出来るだけ十勝の自然の中で育つぶどう達と同じ環境を創りたく、周囲の樹木は出来るだけ残し、木々の少ないところには多種の樹々を2千本植樹しました。木々が多くなり、大きくなると周囲の自然が多様性を持つようになるのか、思いがけない出来事が起きます。鳥達の種類と数が年々増え、今まで見る事のなかった猛禽類の「稚児隼」が木々をかじるねずみを捕まえ飛び立って行き、名称不明の鳥が、ぶどうの木にコガネムシなどの虫を串刺しにしていきます。

毎年、秋になると果物を食べる「ヒヨドリ」が群れでぶどうを食べに来ます。農薬を使わないので、害虫は手で駆除していますが、ぶどうの害虫「ブドウスカシクロバ」が現れると「アオクチブトカメムシ」が現れ、「アブラムシ」が現れると「てんとう虫」が現れ、私たちを助けてくれますが、カイガラムシだけはまだ力強い味方が現れていません。

開園してから13年間で堆肥を3回施肥しました。2005年は牛糞堆肥を、2011年は馬糞堆肥に米ぬかを加えて1年発酵させたものを施肥、2017年には無農薬の餌のみで育った鶏糞と樹木のチップで作った堆肥を施しています。出来る限り十勝の中で生産される物での堆肥つくりを目指していきたいと考えています。

2016年、私たちの住む十勝は数十年に一度といわれるほどの長雨と日照不足に見舞われ、加えて史上初めての台風の襲来を3度も受け、大きな被害をだしました。私たちの農園も不順な天候に病気が蔓延し、台風による塩害、そして10月13日に-10℃近くの低温による早霜の影響を受け、2017年の春には半数近くの木々が芽吹きのほとんど無い状態になっていました。昨年に続き2017年も、予想収穫量の20%程度の大不作となりました。無農薬、有機栽培の弱点がはっきり出た年であり、収量減は残念ですが、最善の方法を持ってぶどう達の復活を手助けし、今の栽培方法を続けていきたいと思っています。

ご挨拶(相澤 龍也)